handling.metaは、GTA5内に出現する車両の性能をまとめているファイルです。このファイル内に記述されてる値を変更することで車両の性能を変更することができます。

このページでは、handling.meta内で定義されているタグが何の性能に影響しているのか?そして、その設定値について記述しています。




メインカテゴリ

表内で記述している「設定範囲」は、目安の範囲でありパラメーターによっては、範囲を超えても設定ができる場合があります。ただし、設定値をデフォルトから大きく変更すると、車の操縦バランスが著しく崩れることがあるので、数値は少しずつ変更するようにしてください。

物理性能

パラメーター 設定内容
handlingName vehicles.metaから参照され、使用する車両のハンドリングタイプをここで識別する。
fMass 車重(kg)
車両が他の車両や静止物に衝突するときに使用される。重い方が当たり判定に強くなる。最高速度や加速度、コーナーリングには影響ない。
設定範囲:0.0以上
fInitialDragCoeff 空気抵抗
値が大きいほど、空気抵抗が大きく、最高速度が低下する。設定値が小さすぎると路肩などでスタックしやすくなるので、9.0以上が好ましい。
設定範囲:0.0以上
fDownforceModifier ダウンフォース
ダウンフォースを算出する際に使用される係数。値を大きくすると、高速でのグリップ力が大きくなる半面、最高速度が低下する。古い車種は設定できないものもある(後から追記しても効果はない)。マイナス方向に大きくなるとダウンフォース力が減り、プラス方向に大きくなるとダウンフォースが大きくなる。この値はあくまでダウンフォースを算出する際に使用される係数なので1にすることで余分なダウンフォースの増減はなくなる。
設定範囲:不明
fPercentSubmerged 水中での車両のの浮力
85と設定した場合、着水した瞬間は車の下85%が水面に入り、上15%が水面から出ることを意味する。0にすると沈まないが走ることもできない。
設定範囲:0.0~100.0
vecCentreOfMassOffset 重心の位置
重心の位置をメートル単位で左右前後高低に移動する。対象車両の全長や全高、全幅を超えないようにしてするのが本来であるが、超えても設定範囲内であれば特に問題はない。
設定範囲:
X:-10.0~10.0 正の値は重心を右に移動
Y:-10.0~10.0 正の値は重心を前方に移動
Z:-10.0~10.0 正の値は重心を上に移動
(0は、重心が車両の中心にあることを意味します。)
vecInertiaMultiplier 各軸を中心に回転のし易さ
設定範囲:
X:0.0~10.0 ブレーキ時や加速時、空中時の車の前後の回転し易さ
Y:0.0~10.0 コーナーリング時、空中時の車の横回転(横転)のし易さ
Z:0.0~10.0 コーナーリングのし易さ

トランスミッション性能

パラメーター 設定内容
fDriveBiasFront 駆動方式(駆動力の配分)
0.01から0.99の間は4輪駆動で、駆動力の前後配分値になり、値が大きいほど前輪側の駆動力大。0.5は前後配分均等な4輪駆動。
設定範囲: 0.0~1.0
0.0(後輪駆動)、1.0(前輪駆動)
nInitialDriveGears 変速ギア数
ギア数が多いほどスムーズに加速していくが、9速以上に設定するとダウンシフト時に問題が発生することがある。
設定範囲:1~16
fInitialDriveForce エンジン出力補正(馬力)
タイヤが地面に加える力。加速力に直接影響しその加速力は「10 × fInitialDriveForce (m/s2)」で算出される。但し、加速力はこの値だけではなく、エンジンアップグレードやnInitialDriveGears、fDriveInertia、fClutchChangeRateScaleUpShiftなどの値によっても増減する。設定範囲:0.01以上
1.0(変更なし)
1.0未満(駆動力DOWN)、1.0超(駆動力UP)
fDriveInertia エンジン回転速度の速さ(トルク)
値が早いほど回転速度が速く、レッドゾーン到達時間も早くなる。
設定範囲:0.01以上
1.0(変更なし)
fClutchChangeRateScaleUpShift シフトアップタイミング
設定値が大きいほどシフトアップタイミングが速くなる(正確にはシフトアップした際の回転数の落ち込みが減る。結果的に次のシフトアップ回転数に到達する時間が短くなる。更に回転数が落ち込み量が減るのでシフトアップ時の速度が落ちる量も減る)
設定範囲:不明
fClutchChangeRateScaleDownShift シフトダウンタイミング
設定値が大きいほどシフトダウンタイミングが速くなる(正確にはシフトダウンした際に回転数が高くなる量を減らす。結果的に次のシフトダウン回転数に到達する時間が短くなる)
設定範囲:不明
fInitialDriveMaxFlatVel 最高速度(km/H)
トップギアでレッドゾーンに入った時の速度。但し、車の速度は、他の様々な数値に影響を受けるため設定した速度に到達することは保証されません。
設定範囲:0.0以上
fBrakeForce ブレーキ力補正
値が大きいほどブレーキ力が大きくなる
設定範囲:0.01以上
1.0(変更なし)
fBrakeBiasFront ブレーキ力の前後配分
0.01から0.99の間は前輪と後輪の制動力の配分値になり、値が大きいほど前輪側の制動力大。0.5は前後配分均等。
設定範囲: 0.0~1.0
0.0(後輪のみ)、1.0(前輪のみ)
fHandBrakeForce ハンドブレーキの制動力
設定値が大きくなるほどよく効く。
設定範囲:0.0以上
fSteeringLock ステアリングのキレ角
タイヤが何度までキレるか。キレ角が大きいほど小回りが効く。
設定範囲:0.01以上



トラクション性能

パラメーター 設定内容
fTractionCurveMax コーナリンググリップ力
コーナリング中にタイヤがグリップしている状態の時のタイヤの最大グリップ力。値が高いほどコーナーリング時にタイヤが滑り出すまでの許容範囲が広くなる。
設定範囲:不明
fTractionCurveMin 加速時、減速時のグリップ力
コーナリングや加速時にタイヤが滑っている状態のときの最小グリップ値。タイヤが滑ってても最低限このグリップ値は確保するという値。値が大きいほど滑る量が減り素早くグリップ走行に戻る。結果的にスタート時はホイールスピン量が減り加速力がアップする。
設定範囲:不明
fTractionCurveLateral コーナーリング時の後輪の横振り幅(スライド量)
設定値が大きいほどコーナーリング時に後輪側が外に振られる
設定範囲:不明
fTractionSpringDeltaMax タイヤが地面から離れてトラクションを失うまでの高さ
fLowSpeedTractionLossMult 低速、停車時、およびエンジン高回転時のグリップ力低下度合い
値が大きいほどグリップ力が低くなる。
設定範囲:不明
fCamberStiffnesss キャンバースティフネス値
ドリフト中のハンドリング特性
設定範囲:不明
0(ニュートラル)、0未満(オーバーステア)、0超(アンダーステア)
適切値は-0.1~0.1
fTractionBiasFront 前後グリップ力配分
設定範囲:0.01~0.99
0.01(リアのみグリップ)、0.99(フロントのみグリップ)、0.5(前後グリップ均等)
fTractionLossMult 路面の違いによるグリップ力の影響
数値が高いと路面がアスファルトのときと砂のときとの影響力の差が大きくなる。
設定範囲:不明

サスペンション性能

パラメーター 設定内容
fSuspensionForce スプリングのバネレート
設定値が高いほど、サスペンション全体が固くなる。
設定範囲:不明
fSuspensionCompDamp ダンパー減衰 (縮み側)
サスペンションが圧縮される際にどのように減衰するかの値。設定値が高いほど減衰力が高くなり、スプリングの縮む速度が遅くなる。操作性がよりダイレクトなフィーリングになるが段差の衝撃が吸収され難くなるため跳ね返りが大きくなる。
設定範囲:不明
fSuspensionReboundDamp ダンパー減衰 (伸び側)
設定値が高いほど減衰力が高くなり、スプリングの伸びる速度が遅くなる。サスペンションが安定し、跳ね返りが小さくなる。
設定範囲:不明
fSuspensionUpperLimit サスペンションのアッパーストローク限界量(単位m)
スプリングが最大まで縮んだ時にホイールが車体のどこまで置くまで移動するかの限界値。設定値が大きいほど、ホイールがボディーの奥深くまで入り込む。(シャコタンのような状態)
設定範囲:不明(0.10程度が一般的)
fSuspensionLowerLimit サスペンションのロウワーストローク限界量(単位m)
スプリングが最大まで伸びた時にホイールが車体とどれくらい離れるかの限界値。設定値が大きいほど、ホイールがボディーから大きく垂れ下がった状態になる。
設定範囲:不明(-0.10程度が一般的)
fSuspensionRaise 車高
設定範囲:不明
マイナスが大きいほどシャコタン。正方向に大きくなるほど車高が高くなるが大きすぎるとホイールとサスペンションが離れてしまう。小数第2位の値で調整するのが基本
シャコタン最適値は-0.02程度
fSuspensionBiasFront サスペンションの固さ前後配分
値が0.50を超える場合はフロントが硬く、0.50未満の場合はリアが硬い。0.5で前後均等
設定範囲:0.0~1.0
fAntiRollBarForce スタビライザーの強さ
数値が大きいほど、スタビ効果が高くロール量が減る。
設定範囲:不明
fAntiRollBarBiasFront スタビライザーの強さ前後配分
0に近づくほどフロントが強く、1に近づくほどリアが強くなる。0.5で前後均等
設定範囲:0.0~1.0
fRollCentreHeightFront 横方向のロールの速さ
少しの値変更で車の運転性能を大きく乱すので、変更しない方が良い。
設定範囲:不明 適切な設定値 -0.15~0.15
fRollCentreHeightRear 縦方向のロールの速さ
少しの値変更で車の運転性能を大きく乱すので、変更しない方が良い。
設定範囲:不明
適切な設定値 -0.15~0.15

ダメージ性能

パラメーター 設定内容
fCollisionDamageMult 衝突による車体へのダメージ倍率
設定範囲:0.0~10.0
(0.0 =ダメージ無し),(10.0 = 10倍のダメージ)
fWeaponDamageMult 武器による車体へのダメージ倍率
設定範囲:0.0~10.0
(0.0 =ダメージ無し),(10.0 = 10倍のダメージ)
fDeformationDamageMult 変形ダメージの倍率
設定範囲:0.0~10.0
(0.0 =変形無し),(10.0 = 10倍の変形)
fEngineDamageMult エンジンへのダメージの倍率
エンジンへのダメージは、エンジン故障、爆発を誘発する。
設定範囲:0.0~10.0
(0.0 =ダメージ無し),(10.0 = 10倍のダメージ)
fPetrolTankVolume ガソリンの漏れる量
ガソリンタンクにダメージを食らった際に、ガソリンが漏れる量
設定範囲:0以上
fOilVolume エンジンオイル量の漏れ量
設定値が大きいほど、エンジンが黒煙をふいてから動かなくなるまでの時間が短くなる。
設定範囲:0以上

車両サイズ

パラメーター 設定内容
fSeatOffsetDistX 運転席から助手席までの距離(車幅)
fSeatOffsetDistY トランクからボンネットまでの距離(全長)
fSeatOffsetDistZ 車底から屋根までの距離(車高)

車両の価値

パラメーター 設定内容
nMonetaryValue 車両の価値
車の購入や販売価格に影響する

サブカテゴリ

サブカテゴリでは車両に搭載する武器や、航空機、船など車両には無い特有の性能を設定することが可能。ここでは、車両のハンドリング性能に影響する一部のみ掲載します。

CCarHandlingData

パラメーター 設定内容
fToeFront 前輪トー角調整
0で真っ直ぐ、正の設定値でトーイン、負の設定値でトーアウト
fToeRear 後輪トー角調整
0で真っ直ぐ、正の設定値でトーイン、負の設定値でトーアウト
fCamberFront フロントキャンバー各角調整
0で真っ直ぐ、正の設定値でポジティブキャンバー、負の設定値でネガティブキャンバー
ネガティブキャンバー推奨値:-0.2~-1.5
fCamberRear リアキャンバー各角調整
0で真っ直ぐ、正の設定値でポジティブキャンバー、負の設定値でネガティブキャンバー
ネガティブキャンバー推奨値:-0.2~-1.5

◆記載例
<SubHandlingData>
<Item type="CCarHandlingData">
<fToeFront value="0.10" />
<fToeRear value="0.10" />
<fCamberFront value="-0.15" />
<fCamberRear value="-0.15" />
</Item>
</SubHandlingData>




handling.metaファイル解説動画

handling.metaファイルの各パラメーター値については、以下の動画でも詳しく解説しています。

handling.metaファイルの保存場所

handling.metaファイルは、GTAのゲームフォルダ内に複数存在します。

また、handling.metaのファイルは1ファイルにつき1台の車両情報が記載されているわけではなく、数台から数十台分の情報が記載されています。よって、車両の性能変更をするには、まずは性能変更をしたい車両の情報が記載されたhandling.metaのファイルがどこにあるのかを探す必要があります。

handling.metaファイルの探し方については、以下の動画で詳しく解説しているので、宜しければ参考にしてください。

合わせて以下のページもご覧ください。
handling.metaファイルの保存場所